◆オンライン・録画面接の注意点
コロナ過以降、オンライン面接や録画面接が広がってきていますが、
注意しておきたい点があります。
1、カメラ越しでは身振り手振りや微妙な表情変化・雰囲気が捕捉困難
であり、評価精度が低下します。対面に比べ応募者の人柄判断が
表面的になりやすくなります。
2、機材や通信環境に依存するため、接続トラブルや音声途切れ、
映像フリーズが面接の質を低下させます。ツール操作に不慣れな
面接官/応募者による進行遅延の発生は、印象を悪くしがちです。
3、緊張感が高まり、機器操作への不慣れが応募者のパフォーマンスを
阻害します。2022年の調査ですが「マイナビ学生就職モニター
調査」によれば、45.4%の学生が録画面接に苦手意識を持っていま
す。録画面接というだけで忌避される可能性があります。
4、録画面接では特に、AI解析時のアルゴリズムバイアスやデータ管理
問題がリスク要因となります。
以上のことから、対面時に比べ情報が制限され人物の本質が見極めに
くい、トラブル要素が多いことなどから重要な判断には対面による
面接が必須と考えたほうがよいでしょう。
◆採用の基準は大丈夫ですか
こうした技術的なこと以前に、自社での採用の基準や職場・職務の
状況を意識した質問事項がしっかりと作成されており、加えてそれら
を面接相当者全員が共通認識として共有できていることは、自社に
マッチした人材を採用するための大前提です。採用の制度を上げるた
めにはソフト面からの見直しも必要です。