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社会保険労務士法人今井人事労務事務所

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『過労死等防止啓発月間

 
厚生労働省では、毎年11月を「過労死等防止啓発月間」として定め、過労死や過重労働の防止に向けた啓発活動を全国に行っています。この取組みは、国民一人一人が過労死等の問題を自分のこととして捉え、理解を深めるきっかけになるよう企画されています。
「過労死等」とは①業務における過重な負荷による脳血管疾患・心臓疾
         患を原因とする死亡
        ②業務における強い心理的負荷による精神障害を原因
         とする自殺による死亡
        ③死亡には至らないが、これらの脳血管患者・心臓疾
         患・精神障害
 
◆「過労死等防止対策推進シンポジウム」と周知活動
  月間中、全国47都道府県で「過労死等防止対策推進シンポジウム」
  が開催されます。シンポジウムでは、過労死の遺族による体験談の
  紹介や、メンタルヘルスなど専門家による公演が予定されており、
  誰でも無料で参加可能です。申し込み方法や開催日程などは、厚生
  労働省の特設ページで案内されています。
  このほか、ポスター掲示やリーフレットの配布、インターネット広
  告の活用など、さまざまな媒体を通じて過労死等の防止に関する広報
  活動が実施されます。
 
【厚生労働省の特設ページ】
 
 同時に「過重労働解消キャンペーン」も展開され、長時間労働の是正
 や賃金不払残業の解消に向けた取組みが強化されます。労働局による
 重点的な監督指導、労働相談の集中受付期間の設定、特別相談日の設
 置、各種セミナーの開催などが予定されており、働き方の見直しが
 促されています。
 
企業には、労働者の健康と安全を守るため、過重労働を防止する取組みを継続的に進めていくことが求められています。
 

『高年齢労働者の労働災害防止対策
~厚生労働省がガイドラインを指針に格上げ~

 
◆高齢者の労働災害防止の推進
 令和7年に改正枯れた労働災害衛生法では、「高年齢労働者の労働災
 害防止の努力義務化」が盛り込まれています。この改正では、国が
 当該措置に関する指針を公表することとされており、現在開催されて
 いる「高年齢労働者の労働災害防止対策に関する検討会」で取り上げ    
 られています。
 
◆ガイドラインが指針に格上げ
 高年齢労働者の労働災害防止対策としては、「高年齢労働者の安全と
 健康確保のためのガイドライン」が公表され、取組みが促されてきま
 した。今般の指針策定の方針としては、法的根拠のない現行のガイド
 ラインについて、法律に基づく指針に格上げし、現行のガイドライン
 を廃止するとしています。現行のガイドラインの項目や内容が基本と
 されるようですが、新たな追加・修正項目として以下のような点が挙
 げられています。
 ・経営トップによる方針表明及び体制整備
 ・危険減の特定等のリスクアセスメントの実施
 ・高年齢労働者の体力の把握方法
 ・高年齢労働者の体力に応じた対応
 ・安全衛生教育
 
◆早めの取組みを
 検討会の資料によれば、企業が「高年齢労働者の労働災害防止対策
 に取り組んでいない理由」として「自社の60歳以上の高年齢労働者
 は健康である」と回答した企業が約半数を占めたそうです。身体状態
 の低下による労働災害のリスクへの理解が進んでいないことが指摘さ
 れています。高齢化が加速する中、企業としては高年齢労働者の労働
 災害対策は避けては通れない課題です。助成金等、国による支援も活
 要しつつ、早めの取組みを検討したいところです。